奥田真希のおすすめ展覧会を日記形式で紹介


by makkiart

戴きもの

いつものようにギャラリーを廻る。はねうさぎには企画の展覧会のDMの打ち合わせの用事も兼ねて伺った。
GALLERY はねうさぎ 
Room 1「陶—4人展—」(10/11-10/16)
 精華大の陶器科の学生で、以前にギャラリーそわかでの進級制作展で見たことのある人達だった。それぞれに持ち味が活かされていてもっと他の作品も見てみたくなる。釉薬の化学変化をテーマにしたオブジェやハート形の一輪挿し、虫が泥を重ねて造る巣のような土の風合いが活きた照明を施したドーム型、ビーズをあしらった松ぼっくりみたいな形の作品など見ていて楽しい。

Room2 「多田 千明 展 “plants”」(10/11-10/23)
 多田さんはベテランの木の彫刻作家。今回はチェーンソーで切り出したシャープな形で花の雌しべ、雄しべをモチーフにした作品が3点並ぶ。材の表面が細かく鱗のように削られていて何となく短冊切りの山芋のように見えてしまう。白く塗装されて竹を割ったようなエッジの効いた形だからなおさら。パーツの接合はホゾや杭で留めてあって職人の手仕事の一面も伺える。
 
「山芋の短冊切り」が頭から離れぬまま射手座に入る。
立体ギャラリー射手座 
Room1「天宮 志麻 展」(10/11-10/16)
 天宮さんはこのギャラリーではお馴染みで私はいつもここで作品を拝見している。日本画出身の方だが、それに留まらず、詩的な画風が静けさを呼ぶ。今回は箱庭など、区切られた空間、グリッド(DMの切手面も方眼線です)などがテーマで、岩絵の具で細ーい線がひかれた画面が多い。まさかフリーハンド?作品の並びが大小のパネルを交互に配して珍しかった。

Room2「姜 慶子 展」(10/11-10/16)
 姜さんは版画の作家でこの人も一年に一度はお目にかかってる。
いつも版画でインスタレーションしてらして、天井からゆったりと垂らしてあるオーガンジーのような薄布にシルクプリントした鳥、床には透明アクリルの箱に青い液体を入れて蓮の葉を刷った紙を浮かべている。
蓮畑に身を浮かべて空を舞う鳥を眺めているような極楽浄土みたいな気持ちになった。
帰りに事務所から出てきたスタッフのW辺さんに挨拶したら、
W「写真新世紀のカタログどうです?」と。
私「いいんですか?あれって部数が限られてるでしょ?」
W「ウチに来た分で、余裕ありますから。ここで展示した作家ものってるし」
今年5月に大阪で展示されたCanonの写真展で受け付けバイトをしてた私には思い入れもある展覧会。射手座で展示してた作家さんも入賞して載っている。ありがたく戴きました。
気取ってそのままカタログを手持ちしようと思ったら、外は小雨ってる。そそくさと鞄にしまい込んだ。木屋町通りを下がって裏手からマロニエビルへ。

GALLERY MARONIE
SPACE 5 「三人展 ripple」(10/11-10/16)
 造形大の日本画3人。各々大作がどーんと展示されてるが、ファイルが見応え十分。
加藤智哉さんのクロッキーは受験生の頃からのものでハンディサイズのスケッチブックに描いてある。それがファイル4、5冊文。半端じゃないですが全部見てしまった。線が活き活きしてて臨場感が伝わってくる。その観察力が作品にも活きていてネコの背中のラインなど量感が掴まれている。上田悠芙子さんは今年始めに射手座でお目にかかってたみたいで、ファイルに写真で思い出す。前回は人物、今回は鳥の作品。う〜んダイナミックです。中嶋健二さんは横長の画面いっぱいに松の大木がシブイ!初日ということもあって3人ともお揃いで色々と作品のことなどでお話させて頂いた。

GALLERY 4 「田中 一樹 彫刻展」(10/11-10/16)
 一転してmoodyな空間。女性の足をモチーフにした鉄のオブジェ。作家の田中さんは気さくなおじさんで作品の裏話や「俺は足フェチなんや」って笑わしてくれた。作家はある意味みんなフェチですからね。大阪御堂筋に飾って欲しいなと思うような素敵なマダムのブティックにディスプレイして欲しい作品でした。

GALLERY 3 「室田 泉 textile print works 〜10月の子供達〜」(10/11-10/23)
 室田さんはカラフルなシルクプリントでお馴染みですが、今回は素材の写真もヴィヴィッドでハレーションを起こしそうな色彩。ビーズやボタン(私も同じの持ってるビーズがありました!)、小さなオモチャなど子供の集めるような「宝物」がちりばめてある。「この人の部屋って楽しそう!」ってマロニエの奥様と一緒に鑑賞。DMと作品にある子供は室田さんのお嬢さん。今回初登場です。同じ作品のシリーズで着物も2着。これに合わせる帯ってあるかな〜?それにしてもこれだけ要素の多い写真素材を構成出来る室田さんってすごいな−。絵造りがしっかりしてるからこそのものだな〜。

いつもは四条通りを西に、北にあがってニュートロンなのだけど、気紛れに京都芸術センターの展示を観ようと足を延ばした。

京都芸術センター ギャラリー北・南「マリ=アンジュ・ギュミノ展—キモノから—」(10/1-10/30)
 今年の7〜10月の間、レジデンス形式で作品を制作、発表しているフランス人のマリ=アンジュさんの服をテーマにした展示。南ギャラリーは戦時中の「ヒロシマの白い服」のシリーズ。原爆、被爆に向き合うことをキモノに託してある。白い服の作品では子供サイズのものに縫い付けられた名前の布がどこか痛々しかった。土田ヒロミ氏とのコラボレーションの作品集もあって手にとって流して見る。時間があればじっくり読みたい内容。入り込んで見てると、会場ボランティアのおばさまが「良かったらパンフレットをどうぞ」と数少ないものであろう作品資料や服の型紙なども入った盛り沢山な包を差し出してくださった。今日は貰ってばっかだな。北ギャラリーでは縮緬(ちりめん)地にマリさんがデザインした雪輪模様のような柄がプリントした風呂敷や同じ柄の折り紙で来場者が折り鶴を折るというインタラクティブな作品、ストッキングを使ったリック(これがCUTE!)など、滞在してできた作品郡。ここでGalerie16の井上さんと出逢う。今まで東寺とそわかで鈴鹿芳康さんの写真展を観に行ってたという。マリさんの作品に付いて2、3語って後、井上さんは南ギャラリーへ私はニュートロンに向かった。マリさんの作品からは着るものと記憶、戦争、平和、静かに大事なメッセージが滲みてきました。単なるテキスタイルの作品ではなかったんだな、行って正解。気紛れだったのにこんな自分に今日は拍手(パチパチ)
※パフォーマンス 10/30 14:00-16:00 要申し込み tel 075-213-1000

文椿ビル、1Fの湯葉カフェこ豆やにも室田さんの作品が!
こ豆や カフェ&ギャラリー 「室田 泉 〜ドットで発光」(10/3-10/30)
 ギャラリーOCTで展示してたのを彷佛する、サイケなカラーピンをメッシュボードにッ挿した作品。写真には子供たちが楽しそうにピンを挿してる姿が。

2Fに上がって、ニュートロンへ。
neutron 「笹田 潤 展」(10/10-10/23)
 笹田さんの作品はいつも射手座で見ているのでニュートロンでは初めてか?写真に黄色の無数の反転が覆っている。人の記憶のつながりと世界との関わり。無常なまでに忘れていく生き物の私達。いつも笹田さんの作品にはハッっとさせられる。

三条通りを堺町の交差で北へ。知り合いの陶器の作家が展示をしている。
くらふとギャラリー・集 「陶 展」(10/11-10/16)
            「大石 早矢香 白い器展」(10/11-10/23)
 どちらもほとんど本人か作品にお目にかかっている。特に陶展の浅田さんと大石さんは冬にはねうさぎで二人展をして以来の再開。(二人とも覚えててくれました。嬉しいです)今回は偶然にも同時期に展示となったらしい。
大石さんの白いモクレンの花びらみたいな器は観ててホットする。手びねりの柔らかな曲線が難しいと大石さん。「手の作業」はごまかせないし、日々変化していくからその変化も見る側には楽しみ。ドローイングの作家なんかの線質が刻々と変わるのを知ってるだけにきっと陶器の手仕事も然りでは。そんなことを彼女と話しながら作品を鑑賞。いつか友人作家の作品で食器棚をいっぱいにしたいですねー。

そうこうしてたらもう夕闇が。急がないとクローズの時間だ!
同時代ギャラリー ギャラリーショップ コラージュ
「viator 谷口 愛 イラストレーション展」(10/10-10/16)
 谷口さんも2、3度目かな。メルヘン調の重厚なタッチで丁寧な描き込み。絵本の世界が好きな私は一時こうしたイラストに夢中になってたなー。動物も擬人化されててお伽の国って感じ。今シリーズはタイトルに笑いが加わってる。

ギャラリー廻りって終わりには鞄の中はピックアップしたDMでいっぱいでストラップの重みで肩が・・・・。今日はカタログやパンフもあるし。帰ったら整頓しなくては。鞄からDMをバサッと出して週ごとに振り分け、郵便ハガキの仕分けの様です。
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by makkiart | 2005-10-11 22:11