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奥田真希のおすすめ展覧会を日記形式で紹介


by makkiart

展覧会はビルの中

明日から東京に行くので今日中にまだ見てない展覧会に行くことに。
まず寿ビルのGALLERYGALLERYへ。5Fまでエレベーターは使わずあえてレトロな階段を上がる。着いて一息、岡 みちこさんの「—Invisible 2005— 千のステッチ、百のあとかた」。エンブロイダリー(刺繍やミシンワーク、縫い等の総称?)の大きな作品。道端のコンクリートの継ぎはぎや紙の剥がれた跡とか何かの痕跡をモチーフにしてて手触りの面白そうなテクスチャー。ひと針縫い目が入るだけでもフラットな布に表情ができるのって不思議。隣の部屋はC:atelierと岡さんのコラボレーションで「A*B*C*D*E*F+M —赤の気分—」赤い糸や布のネックレスやオブジェがガラス容器に入ってたりで実験道具っぽい。それと色々加工した赤の服型の作品。目を引いたのは、エアキャップをベースにして中にビスケットを水玉模様みたいに配して閉じ込めたもの。可愛らしいです。他にはC:atelierのデザインされた服などがハンガーで吊ってあります。付け襟と手袋型のネクタイは遊び心が効いてます。
そこから烏丸通りへ向かって、COCON烏丸の3Fへ。「shin-bi」で開催中の「shopping art exhibition」アート作品を気軽に買ってみようという試みを誘う展覧会っていうか展示会?若手作家の作品(手頃な値段付き)がファイルと共に並んでます。殆どが知ってる作家さんだけど、私って作品買ってないな。っと反省。小さなものでもいいからお気に入りを見つけよう。展示用の作品とはまた違う手ごろなアレンジへの作品の展開に作家のセンスを感じます。(〜9/25まで)
烏丸三条へ上がって、文椿ビルにあるneutronへ。大西康明さんの個展。今回は装い新たとでもいいましょうか、素材からして毛糸。色とりどりの毛糸が天井からループを描いて垂れ下がり糸の束は小型のロープウェイに繋がって会場の端から端へと水平運動をしています。ロープウェイは2機あってこれがランダムに動と停を繰り返して、毛糸は絶えず逆さ放物線を変動させていく。丁度数学の関数曲線のグラフィック映像の実写版ってところかな。オモチャのロープウェイとカラフルな毛糸が可愛くて童心に戻ってしまった。展示の室内で仰ぎ見てもよし、離れて見てもよし。作家の大西さんとは2ヶ月振りだが、私の髪型が変わってたので恐る恐る声をかけてくださった。(煩わせてごめんね。)大西さんはロープウェイのバッテリー管理のため、2週間の展示期間中は会場に詰めているので大変そう。あと2日ガンバッテ!(〜9/25まで)
その後、15時半からバイトなので向かう形で三条通りを東に進んで途中にあるDuce mix ビルヂングの2Fへ。太陽事務は最近出来た新しいスペース。前回行ったっきりだったのにオーナーの芦田さんは私の事を覚えててくださった。実は陶芸作家の芦田尚美さんの弟さん。(後で尚美さんも来廊されて、何故か「どこかで会ってるかもー」と私に。まあ、同じ大学だし、ねえ)
今回は以前から注目していた版画作家の舟田潤子さんの個展。精華大学の卒業展、天保山のアートイベントとお目にかかっているが毎度その作品世界に魅了される。ミロやビュッフェのような軽やかな黒い線と色彩、真似したくても出来ないなあ。潤子さんに「私の好きな絵本作家の絵と通じるものがあるの」
潤子さん「え、誰ですか?」
私「グヴィエタ=パウッウォスカーって人なんだけど」
潤子さん「ホントですか!私も好きなんです。あ、今、本持ってますよ」
いいなあ〜。私なんかポストカードしか持ってないよ。本は仕掛けがしてあって開くと楽しい造りのもの。潤子さんは彼女の絵には最近出逢ったらしいけど、好きなものと作品ってやっぱり共通するんですね。
会期中は潤子さんがライヴで銅版画を制作。滅多に見れないので必見です。ミニのプレス機もかわいい。出来たばかりの作品を説明してもらった。カボチャの形のお家「パンプキンハウス」や先日指を蜂に刺されたことから蜂密の貯蔵庫をお尻に持った蜂の絵など、メルヘンな世界とタイトルがとってもキュート。いつまでも彼女のような柔らか〜い頭でいたいな。(〜10/2まで)
3時間弱の散策だったけど各々がイイ仕事をしていて、こちらのテンションも上々。そのままバイトでも張り切ってしまいました。
by makkiart | 2005-09-23 21:23